今回は情報を探そうと思ってもなかなか見つからないこのゲーム。
ぱーぷりるぷりー
人数:5〜8人
ルールの難しさ:★☆☆☆☆
プレイの難しさ:★☆☆☆☆
プレイ時間:10分
ぱーぷりるぷりーは甘くておいしい。
■目次
▶ゲームの紹介/概要▶ゲームの流れ
▶プレイ感
■ゲームの紹介/概要
暖色系の抽象的なパッケージに耳慣れない「ぱーぷりるぷりー」の文字。パッケージの裏に書かれているのは「『ぱーぷりるぷりー』は,甘くて美味しい。」という謎のフレーズ。
いったい,ぱーぷりるぷりーって何だろう?
ということで今回はぱーぷりるぷりーの謎に迫りましょう。
まず箱を開けると入っているのはカードと説明書。
なるほど,カードを使うゲームらしい。
カードには1〜7の数字が書かれていて,各数字は8枚ずつあります。
カードの裏面には「ぱーぷりるぷりー」の文字。カードに書かれた丸いものがぱーぷりるぷりー?
そうなんです。
この丸いものがぱーぷりるぷりーです。
ゲームの大筋としては,毎回手札から1枚のぱーぷりるぷりーカードを出し,そのぱーぷりるぷりーカードが誰かと同じ数字であればそれが自分の得点になるというもの。
「ぱーぷりるぷりー」は,このぱーぷりるぷりーをいちばん多く手に入れた人が勝利するゲームです。
各カードに描かれたぱーぷりるぷりーの数は1〜3個。
ここまでで一生分の「ぱーぷりるぷりー」という文字を書いた気がします。
が,本番はこれから。さっそくゲームの流れを見ていきましょう。
■ゲームの流れ
ゲームを始める前に,まずは自分の山札をつくりましょう。1〜7のカードをそれぞれ1枚ずつ受け取り,よく切って裏向きで置きます。
山札の中身。これを混ぜて自分の山札にする。
全員が山札をつくり,各自の山札からカードを3枚引いたところからゲームは始まります。
ゲーム開始の状態。ほかのプレイヤーも同じように山札と手札がある。
先に書いたようにこの手札の中から1枚のカードを出していくのですが,カードを出す前に各自がどんなカードを出すのか相談する時間があります。
各プレイヤーは自分の出す数字を宣言しなくてはいけませんが,本当のことを言わなくても構いません。
たとえば,7が無い手札で「俺は7を出すよ! みんなで7を出そう!」という宣言をしてもOK。
……ん?
「他の人と数字が被ったら得点になる」なら,わざわざウソなんてつかずにみんなで同じ数字を出したほうが得なんじゃないですか?
と思うかもしれませんがご心配なく。
追って説明しますので,ひとまずは「ウソをついてもいい」ということだけ心に留めてゲームの流れを見ていきましょう。
さて。
相談が終わり,各プレイヤーが数字を宣言し終えたらそれぞれ手札からぱーぷりるぷりーカードを1枚出します。
カードが揃ったら「せーの」で表にする。
今回のカードは「5」「5」「5」「7」「7」「1」「3」。
ここで得点を判定します。
誰かと同じカードを出したプレイヤーは,そのカードを自分の得点とします。
今回の場合,「5」を出した3人と「7」を出した2人はカードを獲得,「1」「3」を出した2人は何も得られません。
これを5回繰り返して,最終的にいちばん多くのぱーぷりるぷりーを獲得していたプレイヤーの勝利です!
競うのはカードの枚数ではなく「獲得したカードに書かれたぱーぷりるぷりーの数」ということに気をつけてください。
今回は「7(3個)」「4(2個)」「5(2個)」で計7個のぱーぷりるぷりーを取ったプレイヤーが勝利。
……というのが大筋ですが,流石にこれだけではシンプルすぎる。
この流れに加えて3つほどルールが追加されます。
1つめのルール
カードを公開したとき,全員が誰かと同じカードを出していた場合,その回は誰もカードを獲得できません。
全員のカードが被っている。今回のぱーぷりるぷりーはおあずけ。
2つめのルール
ぱーぷりるぷりーが3個描いてある「6」と「7」のカードには何か書いてあります。
6と7は打ち消しあう
あるプレイヤーが「6」と「7」のペアを獲得している場合,それらのぱーぷりるぷりーは不思議なちからで打ち消しあい得点として計算できなくなります。
最終的な獲得カードが「5」「6」「7」の場合,6と7は消えて5の2個だけが得点になる。
3つめのルール
これがこのゲーム最大の問題(?)です。
カードを公開したとき,誰とも被らないカードを出したのがひとりだけだった場合,そのプレイヤーはその時点でゲームに勝利します!
このルールが,カードを宣言するときにウソをつく大きな理由です。
今回のカードは「5」「5」「5」「7」「7」「7」「1」。この瞬間にゲームは終了。「1」を出したプレイヤーの勝利になる。
なお,以下ではこのルール3で勝つことを仮に「ソロりぷりー」とよびます。
さぁ,ぱーぷりるぷりーをたくさん食べましょう!
■プレイ感
私の初ぱーぷりるぷりーは,1巡めにルール3の「ソロりぷりー」が成立して何が何やらわからないまま終わりました。 このゲーム,最大のポイントは間違いなくルール3でしょう。
ひとりだけで数字を出せればどれだけ点差が開いていたとしても逆転できるから最後まで諦めずに遊べる! ……というのはもちろんあるのですが,ここまで逆転感が大きいと勝ってしまった方も「おぉ…… なんか… ごめんな」という雰囲気になります。
ただそれも悪いことばかりではなく我が家では,序盤はみんなで突然死(ソロりぷりー)を避けるために(ルール上の「勝ち」を遠ざけてでも)協力しつつ,終盤で点差がどうにもならなくなると「ソロりぷりー」を狙いにいくというゲームになっていました。
ですから,誰かを「ソロりぷりー」に走らせないようにギリギリの点差をつけたまま勝ちを目指すという本来のゲームの意図とは少し外れた(?)ゲームになっていました。
とはいえそれがおもしろかった。
最初に自分が出すカードをかならず宣言するため,自然と会話も弾みます。
そして良くも悪くも「ソロりぷりー」のインパクトは大きい。勝ったはずなのに釈然としない感じ,そして次のゲームから始まる「絶対にソロりぷりーは出さない」という謎の一体感。ほかのゲームでは味わえません。
ただ「ソロりぷりー」の理不尽さや,カードのデザインがかなりシンプルなところはは好き嫌いが分かれそうなところでしょうか?
ほかのゲームではなかなか味わえない一体感ですので,みなさんこの突然死の恐怖を感じてみてはいかがでしょうか。
……で,結局ぱーぷりるぷりーってなに?