お邪魔者
今回紹介するのは,10人まで遊べる「お互いの正体を探りあう」系のゲームです。
お邪魔者
人数:3〜10人
ルールの覚えやすさ:★★☆☆☆
プレイの難しさ:★★☆☆☆
プレイ時間:30分
お邪魔者の妨害に負けず,金鉱を掘り当てよう!
■目次
▶ゲームの紹介/概要▶ゲームの流れ
▶プレイ感
■ゲームの紹介/概要
このゲームのプレイヤーは穴掘り名人のドワーフ(人間よりも背丈の少し低い生き物)になります。全員で協力して坑道を掘り進め,地下にある金塊を掘り当てるというのがゲームの目的です!
と言いたいところですが,ドワーフの中には何人か不真面目なお邪魔者ドワーフもいるようです。
金塊を見つけてしまうと,それを地上まで運びださなければならないため,とても面倒くさい。そこで彼らは真面目に働いているふりをしながら,金塊の発見を妨害してきます。
真面目な金鉱堀陣営と不真面目なお邪魔者陣営に分かれて,金塊を見つけるべく/発見を邪魔するべく行動を始めましょう!
というのが私の家での設定です。公式の設定とは異なるかもしれませんが,要するに2陣営に分かれてそれぞれの目的を達成するゲームです。
ゲームが始まった段階ではどちらが金鉱堀でどちらがお邪魔者だかわかりません。しかし,ゲームが進んでいくうちにプレイヤーの行動から金鉱堀/お邪魔者のどちらの陣営なのかがなんとなく見えてきます。
役割カード。初めにどちらかが配られる。左が金鉱堀で右がお邪魔者。
まずは舞台となる鉱山の全景を見てみましょう。
坑道の全景。右が入口で左のカードのうちどれかが金塊。入口から金塊までの距離は人数によって変わる。
右にある梯子のカードが坑道の入口です。プレイヤーはここから出発して金塊を目指します。
そして右にある3枚のカード。これが金鉱堀の目的地です。3枚のうち,どれか1枚が金塊で残りの2枚は石ころ(ハズレ)です。
ずいぶん距離のあるスタートとゴールですが,この道のりをどうやって埋めていくかというと,手札にある通路カードを使います。
通路カード。十字路や行き止まりなど,いくつもパターンがある。
このカードを並べてスタートとゴールの金塊をつなげることが金鉱堀陣営の目的です。いっぽうでお邪魔者は,行き止まりのカードなどを上手く利用してそれを妨害します。
スタートから金鉱までの坑道を掘り進めよう
カードを置くときは,縦に並べて置きます。また,絵柄が矛盾するカードの置き方はできません。
カードを横に置くことはできない。
枠内の絵柄がおかしいため,この置き方はできない。
また,ドワーフたちは毎回スタートのはしごから出発します。そのため,なんらかの原因で道が分断されてしまった場合,分断された道をつなげるまでその先にカードを置くことはできません。
スタートからの道が分断されてしまった坑道。
①の分断された道をつなげるまで②にカードを置くことはできない。
では,「自分は金鉱堀なのに通路カードが行き止まりのものしか無い」ときはどうしたらいいのでしょうか?
手札にアクションカードがあるときはそちらをつかいましょう。
アクションカード。左上と右上に丸いアイコンがあるのが目印。
アクションカードは相手陣営の妨害をしたり,自分陣営の助けになるカードです。
それぞれのアクションカードを見ていきましょう。
カンテラ・ツルハシ・手押し車の破壊
穴を掘るためには,坑道を照らすためのカンテラ,穴を掘るためのツルハシ,不要な土を運び出すための手押し車の3つが必要です。どれか1つでも欠けたら穴を掘ることができません。
これらのカードは,プレイヤー1人に渡すことでそのプレイヤーのアイコンに書かれた道具を破壊することができます。
カードを渡されてしまったプレイヤーは通路カードを置くことができません。
カンテラ・ツルハシ・手押し車の修理
もちろん,壊された道具を修理することもできます。
これらのカードは自分を含むプレイヤー1人に対して使うことで,そのプレイヤーのアイコンに書かれた道具を修理します。
修理の結果,壊れている道具がなくなれば再び通路カードを置くことができるようになります。
カンテラ・ツルハシ・手押し車の修理(2種)
道具の修理をおこなうカードには,2つの道具のアイコンが書かれたものもあります。
これらのカードはアイコンに書かれた2種類の道具のうち,どちらかを修理することができます。
落盤
落盤のカードは場にでている通路カード1枚を壊します。先ほど説明した,道が分断される原因です。金鉱堀陣営であれば置かれた邪魔な通路を,お邪魔者陣営であればゴールにつながる道を壊すことがセオリーです。
地図
このカードを出したプレイヤーは3枚の目的地のうち,1枚の表を覗き見ることができます。
覗き見た情報はほかのプレイヤーに教えても構いませんし教えなくても構いません。
また,正直に教えても構いませんし,嘘をついても構いません。
以上がこのゲームで使うカードです。
■ゲームの流れ
ゲーム中におこなうことはシンプルで,自分の手番になったら手札から通路/アクションカードを1枚出すか,手札を1枚捨ててパスするかのどちらかです。
ゲームはターン制で進行します。
最初の1人が上記のどちらかのアクションをおこなったら隣のプレイヤーのターンに移ります。
これを繰り返し,カードが尽きる前に金鉱を見つければ金鉱堀陣営の勝利,山札が切れ,すべてのプレイヤーが手札を出しきった時点で金鉱が見つかっていなければお邪魔者陣営の勝利です!
こんな複雑な坑道になることも。
本来はこの後,勝利した陣営に勝利点となる金カードを配分し,これを3ラウンド繰り返して合計得点の最も高いプレイヤーの勝ちとなります。が,煩雑になるのでは私はここまでやっていません。
単純にどちらかの陣営が勝利する単発のゲームとしても十分楽しめます。
■プレイ感
さてこのお邪魔者。プレイ可能人数が10人と比較的多く,また(感覚をつかむのには少々コツがいるものの)ルールがシンプルなため,あまりゲームをしない人を含む大人数でも楽しめるゲームです。単発のゲームであれば15分ほどで決着し,人狼のように自分の正体を隠すゲーム(正体隠匿系とよばれます)にしてはギスギスすることもあまりないので遊んでいてとても楽しいゲームです。
我が家では人気があり,よく遊んでいます。
金カードを配分しない単発のゲームとして遊ぶ場合,本来のルールと多少勝手が違うため,金鉱までの距離と金鉱堀:お邪魔者の人数配分を調整したほうがおもしろいいゲームになります。
参考までに我が家では以下の様な配分にしています。
人数 | 金鉱までの距離 | 金鉱堀 | お邪魔者 |
6人 | 9枚 | 4人 | 2人 |
7人 | 8枚 | 4人 | 3人 |
6人と7人で遊ぶことが多いのでこれ以外の人数に関しては未調整です。
ここから先は自分で遊んでみて君だけのお邪魔者を作ろう!
このゲームの難点として,金鉱までの距離が目算だと少々わかりにくい点が挙げられます。
これは金鉱まであとどれくらい距離があるんだ?
そんな場合,このように使わない金カードを距離の分だけ置くと,後何枚で金鉱まで届くのかがわかりやすくなります。
あと7枚!
お邪魔者陣営になったときは,序盤はいかに自分を金鉱堀に見せかけて周りの信頼を得るか,そしていかに要所で自分の正体を表すかがポイントとなります。
あるいは序盤から堂々と妨害をして,積極的に時間をかせぐをするのもアリでしょう。
しかし自分の正体をあかしてしまうと,数で勝る金鉱堀陣営から道具を壊されるなどの嫌がらせを受けるので気をつけてください。
ということでシンプルなルールながら頭も運も使うこのゲーム,非常にオススメです。
比較的安価な部類なので1つ買っておくと,大人数のゲーム会にも対応できるようになりますよ。
今回は多分にハウスルールを含む紹介になってしまいました。ですがルールを自由に調整できることもボードゲームの魅力ですし,きっと許されるでしょう。
純金です。勝利点トークン用にまとめ買いしてはいかがでしょうか。
こちらがお邪魔者。
役職やカードの種類が増えた2もあります。