編集者はボードゲームの夢を見るか

ボードゲーム好きな新人編集者のブログ。ボードゲームの本を作りたい。

どんな相手でもじゃんけんでボコボコにする8つの方法

 今日は「じゃんけん」の話をしましょう。
 グー・チョキ・パーの3択から1つの手を選ぶアレです。

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 じゃんけんとボードゲームには切っても切れない関係があります。
 大人数でのゲームであれば,第一プレイヤーを決めるときにじゃんけんをするでしょう。
 2人対戦のゲームでは先攻後攻を決めるためにじゃんけんをするでしょう。

 そして世の中には第一プレイヤー/先行が(多少とはいえ)有利なゲームが多いのです。
 これはもはやじゃんけんを制するものはボードゲームを制すると言っても過言ではないでしょう。

 そこで今回は海外のサイトから,「どんな相手でもじゃんけんでボコボコにする8つの方法」を紹介します。

■目次

 ▶World RPS Society

 ▶どんな相手でもじゃんけんでボコボコにする8つの方法

 ▶ゲーマーじゃんけん

■World RPS Society

 さて。みなさんはWorld RPS Society(以下WRPS)という団体をご存知でしょうか。日本語にすると世界じゃんけん協会です(PRSはRock, Paper, Scissors, つまりじゃんけんのこと)。
 
 日本ではあまり知られていませんが,WRPSでは賞金の出るじゃんけんの世界大会をおこなっていたりします。
 気になる方はWRPSのwebページを御覧ください。
 
 worldrps.com

 (残念ながら全ページ英語です。)
 
 そのWRPSのwebページの中に「How to Beat Anyone at Rock Paper Scissors」という記事がありました。意訳すれば「どんな相手にもじゃんけんで勝つ方法」といったところでしょうか。

worldrps.com

 はじめに書いた通り「じゃんけんを制するものはボードゲームを制する」ので,この情報はボードゲーマーのみなさんの役に立つはずです!
 というわけで今回はそこで紹介されている8項目の要点をご紹介します。

 要点だけをまとめた意訳となりますので,細かい部分については上記リンクから原文にアクセスしてみてください。

■どんな相手でもじゃんけんでボコボコにする8つの方法

 1.グーを出すのは素人
・じゃんけんには「グーを出すのは素人」という格言がある
・グー(握りこぶし)は「力強さ」を連想させるため,男性は第一手目にグーを出す傾向にある
・そのため,パーを出せば1戦目の勝利は堅い
・ただしこれは素人相手ならともかく,大会では有効な手ではない。

 2.初手はチョキ
・「グーを出すのは素人」のため,じゃんけん上級者が初手にグーを出すことはない
・よってこちらの初手はチョキを出すべき
・チョキは相手が出してくるパーかチョキに対して負けない手である

 3.ダブルラン
・素人との試合で注目すべきは相手のダブルラン
・ダブルランとは同じ手を2度続けて出すこと
・相手がダブルランをしてきた場合,相手は3回連続で同じ手は出しにくい
・そのため,相手が連続で出してきた手に負ける手を出すとよい
・相手が2回連続でチョキを出した場合,相手の次の手はグーかパーになるのでこちらはパーを出す

 4.自分の出す手を宣言する
・あなたが次に何を出そうとしているかを相手に告げて,実際に宣言した通りの手を出す
・相手が「宣言通りの手を出すはずがない」と思えば,宣言した手に対して勝つ手を相手が出すことはなくなる
・グーを出すと宣言した場合,相手は「こちらがチョキかパーを出すだろう」と予想し,負けない手のチョキを出してくる。こちらは宣言通りグーを出す

 5.一手先を考える
・何を出すか迷ったときは,相手が最後に出した手に対して負ける手を出す
・素人(あるいは動揺している相手)は,無意識のうちに自分が前回出した手に対して勝つ手を出してしまうことがある
・もし相手が直前にパーを出していた場合,今回はチョキを出す可能性が高い

 6.次の手を刷り込む
・「じゃんけんのルールを説明してくれない?」と言ってくる相手に出会ったら,出させたい手を刷り込むチャンス
・「パーはグーに勝つ。グーはチョキに勝つ(ここでチョキを出して見せる)。そしてチョキは(ここでもう一度チョキを出して見せる)パーに勝つ」のように説明する
・あいての潜在意識がこちらの「チョキを出す」という刷り込みに従ってしまうことがある

 7.どうしようもないときはパーを出す
・何も覚えていない,何もわからないときはパーを出す
・競技じゃんけんの統計上では,チョキが出る割合が最も低い(29.6%)

 8.ラウンダーの策略
・これはいわゆる「イカサマ」
・もし道徳心を持ちあわせておらず,明日からもそんな自分を恥じずに生きていけるのであれば,使えるテクニック
・「相手に試合を持ちかけるときに,何ラウンドじゃんけんをするのか言わない」
・最初の試合でこちらが勝った場合,そのまま勝ちということにしてしまう
・負けてしまった場合,当たり前の顔をして,あたかも初めから3ラウンド勝負だったかのように次のラウンドに移る
・相手は間違いなく抗議してくるが,毅然とした態度で「何ラウンド勝負かなんて決めてなかった」と伝える


■ゲーマーじゃんけん

 いかがでしょうか。
 半分ほどこじつけのようにも見えますが,知っていればもはやじゃんけんでは怖いものなしです。

 じゃんけんは意外と奥が深いのでwikipediaなどの記事を流し読みしても意外と面白いですよ。

じゃんけん - Wikipedia
 
 さて。このwikipediaの記事の中に,ゲーマーじゃんけんというものが紹介があります。
 
 ボードゲーマーのみなさんはご存知かもしれませんが,私はつい最近まで知りませんでした。いい機会ですのでここで紹介しましょう。

 ゲーマーじゃんけんは大人数でじゃんけんをするときに,なるべく少ない回数で決着をつけるための方法です。

 いつもどおりグー・チョキ・パーでじゃんけんをするのですが,このときに一番人数の少ない手を出した人が勝者となります。ちょっとわかりにくいですね。
 たとえば5人でゲーマーじゃんけんをして【グーが1人,パーが2人,チョキが2人】だった場合,グーが一番少ないのでグーを出した人の勝利です。
 もしも【グーが1人,パーが3人,チョキが1人】だった場合,人数が少ないグーとチョキが残ります。2つの手が残った場合,その二つの手でじゃんけんをして,勝ったほうがそのまま勝者になります。今回の例であれば,グーとチョキが残ったので,グーを出した人の勝利となります。
 【グーが3人,パーが2人,チョキが0人】になった場合は,パーの2人が残りますので2人でもう一度じゃんけんをしましょう。
 
 このゲーマーじゃんけんであれば,多少の例外はあるものの1〜2回のじゃんけんで決着がつくため,何回もあいこを繰り返すような手間がかかりません。便利!

 とても便利なゲーマーじゃんけんなのですが,あくまでボードゲーマーのなかでも一部のひとがおこなっているじゃんけんの方式です。知らない人がいそうな場では控えたほうがいいかもしれません。


 ということで若干話がそれましたが,じゃんけんを制してボードゲームも制しましょう!



 WRPSが出版したじゃんけんについての書籍です。
 


 「じゃんけん学―起源から勝ち方・世界のじゃんけんまで」稲葉茂勝 
 今回紹介した「How to Beat Anyone at Rock Paper Scissors」のきちんとした訳が載っているようです。