今日は庶民感覚を養うゲームです。
カツカレー喰ってる場合か!?
人数:4〜6人
ルールの難しさ:★★☆☆☆
プレイの難しさ:★☆☆☆☆
プレイ時間:30分
カツカレーの値段が1200万円!?
■目次
▶ゲームの紹介/概要▶ゲームの流れ
▶プレイ感
■ゲームの紹介/概要
カツカレー喰ってる場合か!?では,プレイヤーは野党の党首となり,さまざまなモノの「庶民的」適正価格を決めつけていきます。そしていちばん多く庶民感覚を理解した(と思われる)プレイヤーが勝利するゲームです。
あまり庶民感覚から外れた金額をつけてしまうと勝利できないので気をつけましょう。
どこかで聞いた話ですね。デジャヴでしょうか。
カツカレーに3500円の値をつけるのは……適切?不適切?
しばらく前に発売されて,いまでは絶版になっていたので紹介しにくかったのですが,11月22日のゲームマーケットで増補改訂版が発売されるとのこと。折角のチャンスですのでこのゲームを紹介しましょう。
追記:2015年11月20日 11:00
なんとこの「カツカレー喰ってる場合か!?[改訂増補版]」,予約分だけで品切れになってしまったとのこと。もしかしたら予約キャンセル分が出るかもしれないので興味のある方は確認してみてください。
ゲームで使用するのは全18種の商品カードと70円から1200万円までの金額が書かれた全60枚の価格カード。
商品カード。カップラーメンから清き一票まで。
価格カード。価格のばらつきが絶妙
商品カードの山をつくり(このとき,商品カードにはA~Dのクラスが書かれており,Aから順にめくれるように山をつくります),価格カードを各プレイヤーに配ったら準備は完了です。
■ゲームの流れ
ゲームが始まったら,商品カードを1枚めくります。これが今回「庶民的な適正価格」を決めるカードです。
カバン。Aクラスのカードは比較的相場がわかりやすい商品……かも。
野党党首となった各プレイヤーは,その商品に対する「庶民的な適正価格」だと思われる価格カードを1枚手札から裏向きで出します。
手札の価格カード。手札のカードは60枚を人数で割った枚数なので,かなり多め。
各プレイヤーがカードを裏向きで出したらそれを表にして,今回の商品の庶民的な適正価格を決めつけます。
どうやって決めるのかといえば,基本的には場に出た価格カードのうち,もっとも高額な価格カードが庶民的な適正価格となります。
カバンの適正価格を決める委員会。今回の庶民的適正価格は……63万円!?
とはいえそれだけで庶民的適正価格が決まるわけがありません。
最高値がついたものであっても,2位との価格差が2倍以上あると「庶民感覚がわかっていない!」と糾弾されて価格の決定権を失います。そうなった場合,次に高い価格をつけた2位のカードが適正価格となる……のですが,同様に2位も3位との価格差が2倍以上あると糾弾されて決定権を失います。
これを繰り返していき,「次点の価格との差が2倍以内の価格カードのうち,もっとも高値がついたもの」が今回の「庶民的な適正価格」となります。
今回の場の再確認。63万円が適正価格なわけがない! 今回の適正価格は6600円。
「庶民的な適正価格」のカードを出したプレイヤーはこの商品カードと価格カードのセットを獲得して,自分の前に並べておきます。
カードを獲得できなかった(=適正価格がわからなかった)プレイヤーたちは,いま出した価格カードを左隣のプレイヤーに渡します。このとき,カードを獲得したプレイヤーは使用した価格カードを自分の前に置いているためカード交換に参加できず,このプレイヤーを飛ばしてカードの受け渡しをします。つまり,カードを獲得したプレイヤーは,ほかのプレイヤーにくらべ,手札が1枚少ない状態で次の商品の価格決定に移ります。
カード交換。カバンの訂正価格,6600円のカードは交換されない。1万4千円のカードは3500円を出しているプレイヤーの手元へ行く。
これを繰り返していくゲームなのですが,1枚だけ例外的な処理をするカードがあります。それがこのカップラーメン。
カップラーメン。適正価格は300円? 400円?
これまでは各党から出たもっとも高値のカードが適正価格となっていましたが,カップラーメンだけはもっとも低い価格カードが適正価格となります。もちろん,価格の低さをくらべて2位との金額差が2倍以上である場合,また「庶民感覚がわかっていない!」と糾弾されて価格の決定権を失います。
カップラーメンの価格。カップラーメンの適正価格は750円!
そして最初に9組のセットを獲得したプレイヤーの勝利です!
■プレイ感
というこの「カツカレー喰ってる場合か!?」。真剣に勝ちを狙いに行くというよりは,会話を楽しみながら遊ぶパーティーゲームといったプレイ感です。
とはいえ「2位と2倍以上の差をつけてはいけない」というのはなかなか考えることがありますし,商品カードの種類も普段見慣れたものから価格の予想もつかないものまであって楽しめます。「清き一票」の値段っていくらでしょうか?
なにより価格カードの種類が絶妙でおもしろい。
「これの適正価格はこのカード一択だろ!」というものもありますが,かゆいところに手が届かないこともしばしば。そして(我々の感覚からしての)適正価格を出したからといって勝てるわけでもないのも,またおもしろいところ。
個人的にいちばんおもしろいと思ったのは,それぞれの商品カードの詳細が決まっていないところ。
たとえば,先ほどの鞄なら「ブランド物なのか,普段使いのカバンなのかも各プレイヤーが庶民感覚で決める」ことになるので,解釈次第でかなり価格に幅が出ます。(このあたりはルールに明記されていないので,もしかしたら先に全員で「どういうカバンなのか」を決めてもいいかもしれません)
予測をつけにくい商品カード。「誕生日プレゼント」も誰にあげるものかで価格帯が変わるかも?
簡単なルールで盛り上がれて会話も弾む。予想もしなかった適正価格がつくこともあって笑いもある,とてもいい感じのパーティーゲームです。
が。
ちょっと問題もあり,同じメンバーで繰り返し遊んでいるとそれぞれの商品カードの相場が見えてきてしまいます。
商品カードに「思わぬ適正価格がつく」ところがこのゲームの魅力だと思うので,これだと楽しさも半減……ですが解決策もあります!
それがこちら。
ギフトトラップです!
このゲームにもさまざまな商品が出てきますので,「カツカレー喰ってる場合か!?」の商品カードを引く代わりに,ギフトトラップの商品を出せば飽きずに何回でも遊べます!
ギフトトラップの商品カード。これらの庶民的な適正価格は……?
「カツカレー喰ってる場合か!?」の価格カードは1200万円が上限ですが,なかには1200万でも安いものも出てきて波乱が起きます。
価格の予想もつかないカード
本来の遊び方とはちがうものも紹介しましたが,こんな遊び方をできるのも元のゲームシステムがおもしろければこそ。
「カツカレー喰ってる場合か!?」が気になる方はゲームマーケットでチェックしてみてください!
追記:2015年11月20日 11:00
繰り返しになりますがこの「カツカレー喰ってる場合か!?[改訂増補版]」,予約分だけで品切れになってしまったとのこと。もしかしたら予約キャンセル分が出るかもしれないので興味のある方は確認してみてください。ささやき、いのり、えいしょう、ねんじろ!
ギフトトラップ。こちらもいいパーティーゲームです。