寒い日が続きますね。
せっかくですし暖かい南国な雰囲気のゲームを紹介しましょう。
ISLAND
人数:2〜4人
ルールの覚えやすさ:★★★☆☆
プレイの難しさ:★★☆☆☆
プレイ時間:45分
■目次
▶ゲームの概要▶ゲームの流れ
▶プレイ感
■ゲームの概要
とある南の島が沈み始めました!!
火山の噴火によって島が沈む前に島民を安全な場所まで逃がしましょう!
というゲームです。
島の様子。まだ沈んでいません。
沈みゆく島に取り残された島民たちを安全な島まで逃がしてください。
上の写真の,右上と左上に見える安全な島が目的地です。同じような島が左下と右下にもあります。
4色の島民がいて,それぞれのプレイヤーが1色の島民を担当します。すべての島民にはポイントが割り振られています。
ゲーム終了時に,無事脱出できた自分の島民のポイントを確認し,そのポイントの合計が高いプレイヤーの勝利です。
どうやって島から脱出するのでしょう。
その方法は2つ。
1つは舟に乗って脱出,もう1つは自力で泳いでの脱出です。
いずれにせよ,海を越えて安全な島へ脱出しなければなりません。
舟には最大三人まで乗ることができ,複数の島民をまとめて脱出させることができます。
「こんな島にいられるか! 俺たちは島を出るぞ!!」
「おやおや?」
パクン
脱出は一筋縄ではいきません。
この島の周りの海域にはおそろしい海竜・人喰いザメ・人間と遊びたがっているクジラの三種類の怪物がいます。
海竜は動きこそ遅いものの,同じマスに入ったら舟も島民もまとめて飲み込んでしまいます。
飲み込まれた舟と島民はゲームから取り除きます。
人喰いザメは,初めは姿が見えません。
ですが一度登場してしまうと海竜よりも速い速度で動き,自力で泳いでいる島民を食べてしまいます。
食べられた島民は海竜のときと同じようにゲームから取り除きます。
ただし,サメは舟に乗っている島民には手を出せません。
クジラもサメと同様,初めは姿が見えません。
そして登場した場合も,サメや海竜のように島民を食べたりはしません。
クジラは島民たちと遊びたいだけなのです。
が,クジラの体の大きさ故,悲劇は起こります。
クジラはサメよりもさらに速い速度で動き,舟にじゃれついてきます。
じゃれつかれた舟は壊れ,島民は海に投げ出されます。
壊れた舟はゲームから取り除きます。
という三種類の生き物の妨害をかわし,無事に島民を脱出させましょう。
■ゲームの流れ
各ターンは4つのフェイズに分かれます。1. タイル使用フェイズ
ここでは手元にあるタイルを使用することができます。詳しくは追って説明します。
2. 島民移動フェイズ
このフェイズでは自分の色の島民を合計3マスまで移動させることができます。
陸地を移動したり,
舟に乗ったり,
海に飛び込んだり,
海上を泳いだりできます。
ただし,泳ぐ場合は舟に比べて進みが遅いので,島民1人につき1ターンに1マスまでしか動けません。
3. 島が沈むフェイズ
このフェイズではいよいよ島の一部が沈みます。
ターンのプレイヤーは島にあるタイルから,このターンに沈むタイルを一枚選びます。選んだタイルは島から取り除き,手元に置いてください。
このタイルを
こうじゃ
島には標高が違う平地・森林・山岳の3種の地形があり,海に接した,標高の低い場所から先に沈んでいきます。
標高は低い方から平地,森林,山岳の順番です。
実際にタイルも高さが違うことがおわかりいただけるでしょうか?
もしこのときに沈むタイルの上に島民がいたら,海に投げ出されることになります。
そしてこのタイルの裏側には様々な効果が書いてあり,パネルを取り除いたらその効果を適用します。
たとえばこのタイルの効果は「このタイルがあった場所にサメが登場する」です。
つまり先の例で言えば,
ちょうど島民が海に投げ出されたところにサメが出てきて,
サメに食べられてしまいます。
ごちそうさま
サメが出るだけではなく,クジラが登場したり,追加の脱出舟が見つかったり,様々な効果があります。
サメやクジラの登場など,緑色のタイルはその場で使わなくてはなりませんが,赤いタイルは手元にとどめておくことができます。
赤いタイルの例を挙げましょう。このタイルの効果は「イルカがやってきて,泳いでいる人を3マス進めてくれる」です。
基本的に赤いタイルを使えるタイミングはフェイズ1です。自分を助けたり,他人を妨害したりします。
4. 怪物移動フェイズ
このフェイズでは海竜・サメ・クジラが移動します。
この「怪物ダイス」を振り,出た目の怪物がいる場合には,海竜なら1マスまで,サメなら2マスまで,クジラなら3マスまで移動させることができます。
たとえばクジラが動くのであれば,このクジラが
2マス動いてこうなって,
こうなったり,
人喰いザメが動くのであれば,ここにいるサメが
こう来て
こうなったりします。
この4つのフェイズを繰り返し,島民を脱出させていきます。
ゲームが進み,平地も森林もすべて沈没してしまいました。
もはや島と呼べるかどうかもわかりません。
そしてタイルをめくり……
火山の噴火!
ここでゲームは終了します。
四隅にある安全な島に辿りつけた島民分のポイントを獲得します。
そしてそこに辿りつけなかった島民たちは,島と一緒に海の藻屑に……
■プレイ感
いくつかの例外的な動きがあったり,タイルの種類が多かったりで,少しルールを覚えにくいかもしれません。とはいえ基本になる動きは覚えやすく,また「沈みゆく島から逃げる」「せまりくる怪物たちをかわして逃げる」という設定が映画的でなかなか盛り上がります。
「サメ来たサメ来た!」
「島が沈んだと思ったらサメがでてきた!?」
「今日の海竜めっちゃ動く」
などなど,主に盛り上がる部分は怪物たちの活躍によるところが多い印象です。
また,上では書きませんでしたが,複数色の島民が同じ舟に乗ったときなどは協力して脱出を目指すことができ,またときには裏切りも起こりますので,後半の盛り上がりはなかなかです。
反面,サメやクジラはゲームの途中から出てくるため,それらがいない序盤はちょっと平穏なゲームになってしまうかもしれません。序盤のうちに得点を稼げばいい,と見ることもできますが。
多少の難はあるものの,一言でまとめてしまうと「楽しい」に落ち着きます。
映画のような劇的なシーンが生まれるかもしれない「ISLAND」オススメです。