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編集者はボードゲームの夢を見るか

ボードゲーム好きな新人編集者のブログ。ボードゲームの本を作りたい。

ゲシェンク

 今回は安定を求めるか一発逆転を求めるか,遊び方が分かれそうなゲームです。
 

ゲシェンク

 
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人数:3〜7人
ルールの覚えやすさ:★☆☆☆☆
プレイの難しさ:★☆☆☆☆
プレイ時間:15分

カードはほしくない! いらないカードをゲシェンク(プレゼント)しよう!


■目次

 ▶ゲームの紹介/概要

 ▶ゲームの流れ

 ▶プレイ感

■ゲームの紹介/概要

 簡単なルールですがチキンレースの要素をもったゲームです。

 使うのは,それぞれ3〜35までいずれかの数字が書かれたカード計33枚とチップのみ。
 
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 カードとチップ。ごくシンプルな内容です。
 
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 カードの裏面はプレゼントのイラスト。ゲシェンク(Geschenkt)はドイツ語で「プレゼントをする」くらいの意味です。

 ゲーム中にこのカードやチップを獲得する機会がありますが,カードに書かれた数字はすべて所有者のマイナス得点で,チップは1点分のプラス得点です。
 ゲーム終了時に最も得点の高いプレイヤーの勝利になります。
 
 つまり,なるべくカードは取らないようにしつつ,たくさんのチップを獲得したいわけですね。
 いらないカードはほかのプレイヤーにゲシェンクしましょう。 

 今回はシンプルなゲームなので早速ルールの紹介に入ります。

■ゲームの流れ

 プレイヤーは全員同じ枚数のチップを持ってゲームを始めます。
 チップを何枚持っているかはほかのプレイヤーからわからないように隠してください。このゲームのポイントです。
 
 チップを配り終えたら山札の準備です。カードをよく切り,33枚のカードの中から9枚のカードを裏向きで取り除きましょう。このカードは誰も見ないようにして箱にしまっておきます。
 
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 取り除いたカード。このカードはゲーム中使用しません。
 
 残った24枚のカードのうち,一番上の1枚をめくったらゲーム開始です。
 このゲームはターン制で進みます。

 ターンプレイヤーに与えられた選択肢は2つ。
 このカードを受取るチップを1枚載せてパスするかのどちらかです。

 ですが,カードを受け取ってしまうとマイナス点になるのでできるだけ取りたくない。
 ということで大きい数字がめくれたときはチップを載せてパスするのが基本です。 

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 めくれたのは25。数字の上限が33なのでこんなに大きい数字はほしくない。チップを載せてパスします。

 これを繰り返してチップが10枚乗ったとしましょう。
 
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 10枚のチップが乗った25のカード。
 
 チップが乗ったカードを受け取ることを選ぶ場合,チップごと受け取ります。
 先にも書いたように,チップはそれぞれ1点で計算するので差し引き-15点を獲得する計算になります。
 
 「マイナスは小さくなったけどまだマイナス点なんだから受け取らないほうがいいんじゃない?」と思ったあなた。
 たしかにそうかもしれませんが,実はまだお伝えしてない大切なルールがあるのです。

 それは,連続する数字のカードを持っている場合,それらのカードのうちで最も数字が小さいもののみを計算するというものです。
 
 たとえばすでに24のカードを持っている状態で先の25と10枚のチップを獲得したとしましょう。
 
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 24と25。単純に合計すると-49点で致命傷です。

 この場合,数字が連続しているので25は無視して24だけをマイナス点として計算します。
 
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 連続した数字は重ねておくとわかりやすくて便利。下に置かれたカードは無視します。

 つまり,今回は単純に10点分のチップを獲得したようなものです。
 今回は2枚しか連続していませんが,当然3枚以上が連続することも可能です。
 
 数字が連続しない場合でも,あえてマイナス点を受け取るメリットがあります。
 それはチップを獲得できることです。
 
 このゲームではチップはプラス得点であると同時に,パスをするための代金でもあります。
 つまり,パスをしたくても所有チップが1枚もなければ「チップを1枚載せてパスする」という選択肢は選べないのです。
 
 もし仮に1枚もチップを持っていない状態で30など大きい数字のカードが回ってきたら,無条件で受け取らなければなりません。
 行動に選択肢を用意するためにも,チップは持っていたほうが有利なのです。

 
 誰かがカード(とチップ)を受け取ったら,次のカードをめくってゲームを続けます。
 これを繰り返して山札が尽きたらゲーム終了です。
 得点を計算して最も得点が高い(マイナス点が小さい)プレイヤーの勝利です。
 
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 ゲーム終了時の得点の例。19〜25を連続させようとしたものの失敗した跡が見られます。得点はチップ6点,カードが13+19+21(22と23は無視します)+25で合計−72点です。
 

■プレイ感

 ごくシンプルなルールですが,駆け引きがアツいゲームです。
 ゲームの戦略としては「できるだけカードを取らないようにする」か「あえて大きいカードを受け取って,数字の連続を狙う」かのどちらかになると思います。
 
 「できるだけカードを取らないようにする」は手堅い戦略です。しかしチップの枚数に上限があるので,1枚も取らないということは難しいでしょう。序盤ではあえてチップとカードを受け取って,チップに余裕を持たせておくのもありかもしれません。
 
 「あえて大きいカードを受け取って,数字の連続を狙う」はリスキーですが大量のチップ獲得も狙える戦略です。
 たとえばすでに30を持っているとしましょう。
 
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 この時点ですでに-30点。
 
 次にめくれたカードは幸運にも31でした!
 20台後半や30台などの大きい数字は,近い数字を持っていないプレイヤーからするとマイナスが大きすぎるので取りたくないカードです。
 取りたくないカードということは,みんながチップを載せてパスしてきます。
 
 ここで先に取った30が効いてきます。
 自分は31を受け取っても30と連続するため痛くないので,いつでもカードを引き取れます。
 ただこの場合の問題は,どこまで欲張ってチップを載せさせるかということです。
 
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 チップが12枚乗った状態で回ってきた31。もう一巡泳がせて,チップをもっと載せてから取ったほうがいいでしょうか?
 
 チップを載せることができなくなったプレイヤーは,カードを受け取るしかありません。もしかすると次に自分にカードが回ってくる前に,不本意ながら誰かがカードを受け取らざるを得なくなっているかもしれません
 ほかのプレイヤーのチップ残数を覚えておくことが大切です。

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 大切に育てた31は貧乏な彼のところに引き取られていきました。
 
 そしてもう1つの注意点は最初に9枚のカードを取り除いているということ。
 30のカードを受け取ったとして,29と31はゲーム中登場しないかもしれません。
 
 リスクはありますが,連続する大きい数字を取れたときの爽快感はなんとも言えません。
 
 シンプルながら悩みどころ・駆け引きの要素が多いゲームです。プレイヤーの性格も強く出るので,初対面でゲームをするのにちょうどいいゲームではないでしょうか?。